なぜYAMAHA?
先日の楽器フェアでも大々的なブースをかまえていた、ヤマハさんですが、ベースについても”気がつくと、みんなヤマハ”な状態です。世界に名だたる名プレーヤーが、こぞって結局ヤマハになっている。今回の企画でいろんなところでプレーヤーのお話を聞いていると、かなりヤマハ使用者が多い。
確かに、ピアノにしろ、ドラムにしろ、やはり世界的なプレーヤーがヤマハを使用しているのは有名だ。しかし、ベースの世界に関しては、おそらくギターよりも工房系の職人的な技を使った楽器が評価されている世界だと思っていた。ヤマハのような巨大メーカーが作るマスプロダクトベースが、そういった職人技で一つ一つ作られる手作りの楽器を超えられるものなのか。
しかし、ケンスミス=>ヤマハのジョンパティトゥッチ、フォデラ=>ヤマハのトニーグレイ(ex上原ひろみ)、タング=>ヤマハのジョンマイアング、PB/スペクター=>チャックレイニー、ネーザンイーストやビリーシーンなどかなりメインに使ってるプレーヤーも数多くいる。ジャンルをとわず、多くのプレーヤーがいろんな楽器を渡り歩いて、結局ヤマハをつかっている。(手中におちてないのは、マーカスミラー御大ぐらいか)
しかしながら、ヤマハのサイトでは、エレクトリックベースは弦楽器の中のギターの中のカテゴリになっており、けして大々的にメイン製品として押し出している様子はうかがえない。商品ラインナップもそれほど沢山ある訳ではなく、結構ズバズバ整理していっている感がある。実際のところ、現行製品ではBBかTRBのどちらかぐらいしかない。ベースに関しては、それほど大きな売上を占めないのであろうか。
この2つに、フォデラやケンスミスにない何かがあるのか。もちろん、プロが使う以上サポート体制やリクエストに応える体制等も評価にかかわるだろうが、楽器本体のできが良くなければここまでヤマハのベースが評価されないだろう。
BBやTRBは、名器と呼ばれるにふさわしいと誰もが異論はないだろう。実際に6弦のTRBを弾いてみた感じは、音や弾きやすさ、仕上げ等ほとんどケチのつけ様のない楽器だった記憶がある。しかし、日々1個体1個体、オーダーのようにコツコツ作っている工房の楽器が、量産を意識した設計のヤマハにメインを奪われているのは、なぜだろう。私のレベルでは、なかなか判別できな何かがあるはずだ。
一考するに、多くの国内メーカーがフェンダーのコピーモデルから抜けられないでいる時代に、オリジナルのベースを開発していった蓄積もある。あるいは、時として結構実験的な試みも大胆にやっている(旧motion bassのヘッドデザインや、BBのバータイプピックアップ等)。もちろん、大企業ならではの宣伝力やサポート体制もある。
しかし、ピアノの製造過程をテレビで見たときに感じた、一人の優れた職人が組み立てるのではなく、各分野の職人の集合技で生み出されてるため、高いレベルでいわゆる外れのない安定した品質を適正な価格で提供できるからではないだろうか。ピアノ製造のノウハウは大きい気がする。もちろん、アリアやibanez、フェルナンデス等他の日本メーカーもすばらしい製品を出して、多くの愛用者がいる事は確かだ。しかし、音にうるさい系のプレーヤーのスタンドには、確かにBBやTRBが並んでいる。
何かヤマハの回し者みたいになってしまったが、という私は、未だヤマハ所有歴がない。いつかは”ヤマハ”になるんだろうか。。いつか実現できたら、浜松へ取材に行ってみたいと思います。


